60歳 次男の暴力行為から行為障害について考えてみた

かべの穴

パンダの作品

行為障害は他者の基本的な権利を侵害する行動を繰り返して起こす病気です

日本語では素行症 と 行為障害 同義でつかわれています

使われている頻度は行為障害が多いようなので行為障害を使います

小児の病名で大人になれば反社会性パーソナリティ障害と診断されます

どんな方がそういわれているかというと・・・太宰治さんが名前をあげて無難な方でしょうか

めちゃくちゃなヒトですよね

パンダは母親の言うことを聴かない 母親と口論になっても自説を曲げず,言い負かそうとする イライラする 壁や家具を壊す

物を壊すので行為障害なのかなと思って検索したみました

MSDマニュアル

ふむふむ・・・放火はしないけどやりかねません

精神療法や環境の整備が効果的に治療法と書いてあります

重要視されるのは薬物じゃないんですね

調べてゆくとその背景疾患に薬物が使用され,間接的に行為障害がコントロールされた報告はあります

器質的障害によって(自分に対する)暴力行為が出てしまう状態が周囲の対応を変えることでよくなった報告がありました

The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 53巻 9号 pp. 716-720(2016年09月)

これによると家族との交流 自己肯定感の醸成が自傷行為の減少に重要な要素のようです

母子保健活動における早期介入の方法論と課題—行為障害に対する予防活動を参考に

特集 母子保健活動で「心の問題」を予防する近藤直司 保健婦雑誌 56巻 11号 pp. 910-916(2000年11月)

母子保健~は興味深い文献でした

行為障害は青年期に治療は困難と明記されています

治療につながる手がかりが示されています

できれば1歳 とにかく早期の介入が必要なことを強調していました

このときは行為障害の症状はでそろってないわけなので行為障害の大部分は環境によるものが筆者の立場なのですが器質的障害を背景と暴力行為と対応は似通っている点が興味深かったです

自尊感情の低さが問題行動の背景にあるともありました

内省 不安の軽減 問題行動の原因に思いを巡らすような振り返りが善悪の判断ができる様になり衝動をおさえる手助けになるようです

いい関係性のなかでの落ち着いた会話が問題行動の対応にもなるしおそらく予防にもなるのでしょう

いい関係性とはなんなのか

近藤らの論文にある支援者が行為障害児を持つ母親への対応として期待される態度に「すぐに解決できないことに耐えること」と「自らの不安や焦りを自覚してそれを行動化しないこと」を挙げていました

この姿勢は親が子供に与える態度としてもいいのではないでしょうか

関係性・・・・興味深い言葉です

親として子供の気持ち・支援者を含む周囲の関連した人の気持ちを読み取り,適切に応答できたらいいなと思います

自分の情緒応答性 感受性に問題がないか,疲れたして普段より鈍ってないか内省したいものです

近藤論文につづきますが1~2歳に身についた愛着パターンは成人に7割以上がもちこされるとのことでしたので乳児 幼児期のかかわりが大切であることはまちがいないでしょう

しかし発達障害のパンダは時に年に合わない甘え方をすることがあります

発達が遅いということは介入の猶予期間が長いことじゃないでしょうか

しっかり受け止めてあげたいと思います

いい関係性のなかでの落ち着いた会話をしてゆきたいと思います

 

こんな感じできれいさっぱりと

60歳 子供がつくった壁の穴をなおした